“コロナ離婚”の増加。
最近、新型コロナウイルス感染症の問題をめぐり夫婦ケンカをして、場合によっては離婚にまで発展する人たちがいる。
うちはと言えば、至って平和。
というか、このような「仕事が止まる」という経験は何度もしている。
ある意味、その方面の“免疫“がある。
北京で16年生活してきて、いろんな経験をさせてもらいました。
楽しいことがほとんどだが、その中で辛いこともあった。
それは、中国で売れなかった初期の頃ではなく、農村での過酷な撮影生活でもない。
そんなのは、中国語で言えば”快楽“に変える事ができる。
僕が言う辛い事は、個人的な事とは関係ない理由で、今までの生活と仕事のリズムが遮断される事。
一番辛かった事は、2012年の尖閣問題による反日デモ運動が中国で大規模で行われた事。
中国で生活する日本企業、日本人にも大きな影響を与えました。
僕は、決まっていたドラマが白紙になったり、仕事が全くなくなりました。
半年間でした。
自分が何かスキャンダルを起こして、しっぺ返しを食らうなら、それは仕方のない事。
国同士の問題は僕たち個人ではどうすることも出来ない。
中国で俳優活動をやらせてもらう中で、「いつ、仕事がなくなるかわからない」という不安と恐怖が常に付き纏っていました。
外国で活動するというのは、そういう事だと開き直っていた部分はあった。
でも、自分では強がっていても精神的に追い詰められてたんでしょうね。
2012年、日本テレビの制作でドラマ「金田一少年の事件簿〜香港九龍財宝殺人事件」の撮 影で日本に居ました。
撮影が終わり、ホテルで休んでいると呼吸困難に陥り、人生で初めて救急車を呼んだ。
幸い精神的なストレスという事で、安定剤をもらい落ちつく事に。
仕事がなくなるという不安は誰にでもある。
ただ、日本のほとんどの人が仕事の不安を感じる、今回のような事が起きるとは誰も予想していなかったでしょう。
順風満帆が一気に逆転するわけですから。
言い方悪いですが、ある意味日本は平和だったのかもしれません。
外国だと、ある所は思想の違いで紛争もあり、暴動もある。
その中で、当たり前の生活が出来ない人も数多くいる。
さまざまな外国の情勢を知ること、そして外国人又は外国の情勢をよく知っている友人と繋がる事も大事。
1月末に武漢でコロナウイルスが拡大する報道が日本でもされました。
当時、日本のほとんどの人は「他人事」として見ていたと思います。
でも僕ら中国に住んでいた人間や、中国や外国の友達がいる人は、その時にすでにウイルスの警戒を始めています。
なぜなら、向こうの情勢を友達を通して、又は現地のメディアを通してリアルに認識する事が可能なので。
瞬時の警戒と危機意識に気づくわけです。
その時点で気付く、気付かない、その差は大きいです。
日頃から外国と繋がる。
メリットは大きいです。
今後、多くの人にも関心もってもらいたいですね。
<p style="text-align: right;">矢野浩二</p>